キテンゲについて

 

キテンゲとは
キテンゲはアフリカンプリントとも呼ばれます。
アフリカンプリントとは「アフリカらしい」デザインの総称となっています。
西アフリカではパーニュ、東アフリカではキテンゲと呼ばれています。
細かくわけると、リアルワックスプリント、イミテーションワックスプリント、プリント布などがあります。

キテンゲの歴史

アフリカンプリントはジャワのバテックを起源としています。
18世紀、東インド会社などが代表されるように植民地との交易が盛んだった時代、オランダイギリスに対抗して植民地経営に力を入れ、インドネシアに広まっているバテック(ろうけつ染め)の生産を機械化しました。しかし、インドネシアでは受け入れられず、その技術をオランダに持ち帰り、さらなる研究を重ねました。
そして、西アフリカで伝統的につくられていた、インディゴを使ったろうけつ染めを取り入れ、アフリカ市場に適した技法を開発したのです。
その後、宣教師などによってオランダからアフリカ各地に持ち込まれ、アフリカ大陸の人々に受け入れられて人気がでたと言われています。
もともとはヨーロッパの方でつくられた、'アフリカらしいデザインのプリントがはじまりだったのです。
植民地支配という歴史的な背景をもつアフリカンプリントですが、歴史も含めて、魅力溢れる布の一つとなりました。

 

キテンゲの特徴

キテンゲの魅力はその美しさと実用性にあります。特別な行事の際にはキテンゲを身に纏うことが多く、女性たちの艶やかな装い、おしゃれに欠かせない布となっています。
ピーナッツ、つばめ、パイナップル、植物、鎖模様など鮮やかな色彩と多様なパターンは見る人を惹きつけ、また身につける人に自信と喜びを与えます。

アフリカの女性は本当におしゃれが大好きです。
既成服の概念が薄く、衣類は布から仕立てるという感覚を持っているので、街には仕立て屋さんがたくさんあります。

市場で布を買い、自分の体に合わせてオーダーメイドする。
カンガよりも少し厚手なことが多く透けないのでドレスに適しています。
キテンゲのデザインは毎年少しずつ変わっています。
自らの魅力を熟知して確固たる美意識を持っている女性たちの
着飾ることへの情熱がキテンゲを通して垣間見ることができます。