【2023ケニア】バスケットの検品1
今回の出張の一番の目的がバスケットの検品です。コロナ禍の数年、オーダーを出して、職人のみなさんきちんと仕事してくれていました。きちんとナイロビへの納期も守ってくれていました。
しかし、どんなに検品をしっかりしてほしいと頼んでも、「ばっちり検品している。パーフェクトだった」と言いながら、問題がたくさんのバスケットたちが日本に送られていました。ナイロビでの納品が10月のはじめ。納品のリストがきた時点で全ての支払いが完了。職人たちにとってはすっきり終わったものになってしまう商品たち。日本に船便が届くのは12月や1月。荷物を開けて検品してこんな問題があったと報告しても、職人たちにとっては、もう終わっている仕事なので、なにを言われても響かない。次の年も全く改善しない状況が続いていました。またオーダーよりも少ないもの、多いものがまとめて同じ品番で何個と納品書にかいてあると、こちらはオーダー通りかと思って、支払いをするものの、実際商品が届くと、トータル数はあっていても、内容は一つの色ばかりが多かったりしていることが問題でした。
問題のあるバスケットは日本サイドで春から夏にかけてバスケットのお直しだけをしてくれる方を雇いました。すっかり三年お直しをしてくれているスタッフも慣れて、お直しに関しては職人よりも早くてきれいかもしれません。
ケニアの検品の時点でパーフェクトなバスケットを仕入れたい。ここ数年のオンプリュの課題でした。職人たちにとっては私がケニアに検品に来ない方が楽でいいな。というかんじだったかもしれません。今回はバスケット検品出張と言ってもいいかもしれないという気合いでのぞんだ検品デーがやってきました。
検品は朝からスタート。朝ごはん、昼ごはん、夜ご飯と12時間くらいの長丁場。私の求めるクオリティと、職人のこのバスケットのなにが問題なの?手仕事なんだから当たり前よ。という意見と、バスケットはバッグとして荷物を入れて使うものなのだから、ハンドルはしっかりしていないといけないという私の意見はなかなか通じません。ケニアで検品している職人が問題だと思ってないのだから、問題が解決するはずないのです。毎年検品をして入荷していたのが、この数年の検品なしの入荷の影響はこんなところに。
いままでは送ったバスケットは全部買い取ってくれていたのに、今年は買い取ってくれないの?(いままでは色の申告がなかったから、オーダーと数がずれていてもわからなかっただけ)
オーダー数よりも多くできあがったバスケットは保留とさせてもらいました。あなたのために作ったバスケットなのに受け取らないのは困ると言われますが、同じ色のバスケットばかり持って来られても困る。1日では検品が終わらず、また後日検品デーをもうけることとなりました。
同じ指示書でも出来上がるバスケットはいろいろ。職人によって柄がいろんなバリエーションができてしまうのは、受け取ってます。どの柄もすきな人をみつければ良いので。
ハンドルの直し作業は私も一緒に一日中します。長時間作業で指先が熱をもってしまい、1日に直せるバスケットには限界があります
同じ指示書でできあがったバスケット。う〜ん。ちょっとちがう
↓こちらはほんとうはもっと細かいダイヤ柄になるはずでした
細かい柄にできているものもあります
同じ指示書で編み手によって柄の解釈が違い、微妙にいろんなバスケットができあがっています
出来上がったバスケットで革仕事があるものは革職人に持ち込みします