木の仕事とケニアの職人たち

en plusの木工品は、どれも木の風合いをいかしたオリーブの無垢材です。
ニスやウレタンなどの塗装を施さず、蜜蝋を主成分とするオイルで拭き仕上げをしています。


オリーブウッドはとても硬くて重量があり密度がつまっていることで知られ、熟練の職人でも削るのは容易ではありません。そのため、大きさや形をすべて同じように仕上げることはとても難しく、一点ごとに違いが生じます。しかしその違いが、すばらしい美しさをも生み出します。

厳しい自然環境を生き抜いてきたオリーブウッドの木目は、複雑で、褐色の波のよう。使ううちにだんだん味わいが増していくのも、楽しみのひとつです。

ケニアの首都ナイロビから、第二の都市である港町モンバサへと通じるモンバサロードは、はじめて訪れた17年ほど前にはガタガタのでこぼこ道でした。んぼろバスに乗ってしまうと、車内は土煙でモウモウ、からだが天井まで跳ね上がるという大変なものでしたが、その後、日本も参加して新しい道路が建設され、とても快適な道になりました。

さらに数年まえにはSGR(Standard Gauge Railway)列車もナイロビ〜モンバサ間に開通。
日本で電車といえば、10分おき、長くても30分、1時間に1本はあってほしい。でもSGRは1日2本
しかも1本はエクスプレスで1本は各駅停車の2本。一度は乗りたいと思いつつ、国内線の空港の方がこの鉄道の駅よりもはるかに近いため、まだ利用していません。

 
鉄道の線路とモンバサロード沿い、サバンナを抜けてバオバブの木が立ち並ぶあたりに、木工職人の村があります。木を彫るのはカンバ族の男性で、やすりがけは女性の仕事です。

 
ふだんはキリンやシマウマなどの動物を彫ることが多い彼らに、enplusのデザインを伝えて、ひとつひとつ手作業で作ってもらっています。

 
職人たちにとって村からナイロビまで納品に来るのは大仕事。商品を満載した荷車ごと夜行バスに乗ってやってきます。
何時にきてもいいよ。と言ったら本当に朝の5時前にきたので、いまは時間を調整してもらい8時くらいにきてもらうようにしています。