ケニアの仲間たち~ウガンダふたり旅
ウガンダ出身のファトウマお母さんとはオンプリュをはじめてからずっとのお付き合い。ナイロビのマサイマーケットに出店しています。
ずっとケニア以外の国のバスケットを仕入れにいきたいと思っていましたが、ケニアの1ヶ月も毎回あっという間で、ナイロビにいれば、日々誰かしらが納品に来てと、なかなか新しい国への仕入れができずでしたが、2019年にファトウマと1週間カンパラ(ウガンダの首都)を中心にバスケットの生産者めぐりをしてきました。
ウガンダはアフリカの真珠と呼ばれます。緑が豊かで、人も穏やかな印象です。
マーケットで金額を訪ねるとみんなが同じ金額をいうのが新鮮でした。ケニアでは交渉するなら本気で最初は20倍くらいふっかけてくる感じなので、金額をきいたら最後、交渉、交渉、お互い粘って粘って。が基本です。欲しいものしか金額交渉しないようにしないと大変です。
なので、どのお店でも同じ金額をいってくることに、まず感動してしまいました。
カンパラからフォートポータルへは6時間くらいのバスの旅だったのですが、バスは座席の予約がありませんでした。席の予約がないということは、争奪戦です。日本の観光バスと同じタイプの入り口からあがるタイプのバスです。
1人しか通れないところ、人が降りようとしているところに、乗りたい人たちが一斉に突入していく力技。
ファトウマに「シホ小さいから突入してきて」と言われたものの、突入するパワーが全く足りずに、一歩もバスに入れないままバスは満員になってしまいます。次のバスが来ても同じ席争奪戦に勝たないとバスには乗れないのです。
テレビでただ争奪戦を見ているだけなら楽しいのですが、自分ごととなると、もう夜になっても、いつまでもバス乗れなさそうって感じで途方に暮れました。ほんと、なんでいつまでたってもこのシステムなんでしょう。
この時は、ファトウマが「あの入口の全然バスに乗り込めないアジア人が相棒なの。このままだといつまでたってもバス乗れないわ」とバスにすでに乗り込めた人と交渉して2席とってもらいました。交渉でいいなら、私が何回も突入に参戦する意味あった?と言ったら、「シホの突入をみて、これは無理って思ってもらうことが大切だったから、意味あったよ」と言ってくれましたが。
バスが停まるとたくさん売り子さんがたべものを掲げて、バスからみんな買っていきます。焼きバナナ、炭火やき鳥、焼き芋、焼きとうもろこしなど豊富で美味しかったです。そしてみんな出来たてを選ぶのが上手です。
ウガンダではじめて食べたものが焼きバナナでした。
フォートポータルはトロ族の土地。トロ王宮はあそこに王宮が見えるでしょ?といわれたものの、遠くからではよくわからず。
トロバスケットの工房は、全くの民家。これは教えてもらわないとたどりつけない場所でした。
そして帰りのバスは生産者の大学生の娘フィオナがカンパラに帰るというので「バス代出すから一緒に帰って」と頼んで、フィオナに席をとってもらい、争奪戦を免れました。
ファトゥマはよく笑い、よくしゃべり、よく食べ、そしてよく働きます。
ファトウマと1日自由行動の日を設けたのですがファトウマはサロンで全身をきれいにしてきました。髪も、新しいヘアスタイルに。
爪も肌もメイクもばっちりで帰って来ました
おしゃれへの探求もケニアの女性の見習いたいところです。赤いワンピースの似合うおしゃれなお母さんです。
「自分の生産者を全部晒すのは誰にでもすることじゃないのよ。10年以上取引しているシホだから、受けたのよ」と言ってもらえて嬉しかったです。ルワンダ、タンザニア、ザンビアにも行きたいね、と話しています。
オンプリュのサイザルバスケット以外の仕入れは、ファトゥマに力になってもらっています。
ファトゥマは、数年前に車の乗り降りの際に強盗に襲われて腕に大怪我を負ってしまいました。強盗に襲われた話をする時には、思い出して涙ぐんでしまったので、こちらにも辛い気持ちが流れ込んできて、詳しくはきいていません。そういう話を聞くと、ここはナイロビだったんだとハッとします。
お母さんとは「こどもたちがみんな独り立ちするまで、元気で、元気で働こうね」と話しています。
ケニアの仲間たち
- サイザルバスケット職人1 ジュリアナ
- サイザルバスケット職人2 ヤッター
- サイザルバスケット職人3 ヘンリー
- サイザルバスケット職人4 マンゴー村
- ファトゥマお母さんとウガンダふたり旅
- ドライバーのアンドリュー
- カリオコマーケットと革職人のジュグナ
- 青空ごはんやさんイブリン
- 木の職人の村